わたくしは越前焼、特におた焼といわれる器の持つ荒々しさが好きです。備前焼が女焼といわれるのに対して、越前焼は男焼といわれるほど、その姿、形すべてに強さやたくましさを感じることができます。
 その流れをついで焼きじめの自然の持つ色とごつごつした触感が特に現れているのがおた焼。日本海の荒波の中さまよってたどり着いたような 「彷徨の香り」 とでも申しましょうか…そのような深い感動を覚えます。
 今までの器の概念や作風の伝統をうち破るあらゆる可能性を一人でも多くの方々にご紹介させていただきたいと存じます。      

越前の 山々からしみ湧き出る清らかな 水。 その 水 と 天然の植物原料 熟年された 技 から生まれる越前和紙。
 人が呼吸をするように、和紙も息をし,暑い日には 涼風を通し、寒い日には 暖 を包み込む。 昔から ふすま に和紙が使われているのもちゃんとしたわけがあるのです。

『越前和蝋燭』は江戸時代に創業、仏教と共に発展した日用品です。また”華燭の典”の言葉通り、儀式にも不可欠なものでした。
原料は植物のハゼの実。そして芯は特別に漉いた和紙。和蝋燭は意外にも環境にもやさしいのです。
揺らぐ炎は消えにくく、油煙も少ない。そして独特の形や生と朱色はどんな空間にも馴染み、周囲を明るく包んでくれます。時代が変わっても和蝋燭は”華燭"の意味で、広く活用できそうです。
今夜は和蝋燭の明かりで日本酒を片手に…いかがでしょうか?